音楽と巡る写真紀行: 劇空間のような街ヴェネツィアの路地を歩く(イタリア)

ヴェネツィアの玄関口であるサン・マルコを目指す。

音楽と巡る写真紀行。ヴェネツィアの路地を歩いた。今回はヴェネツィアのお散歩ガイドです。

コースは以下の通り。サンタ・ルチア駅からテクテクとサン・マルコ広場まで。

ヴェネツィアに合うミュージックもちょこちょこ紹介します。

今回歩いたコース:サンタ・ルチア駅→サン・マルコ広場

最初に紹介する音楽は、ヴィヴァルディ。ヴェネツィアといえば彼のヴァイオリンの音色を思い出す。ヴィヴァルディのコンサートのポスターを街中で見かけるほど、ヴェネツィアの名物だ。

まずはカラヤンの名演を。

ヴィヴァルディ:四季、カラヤン

散歩に最高な街ヴェネツィア:路地を歩く

僕は中世の雰囲気を残した街が好きで、そういった街に行くとよく歩く。ヴェネツィアは丸ごと中世といった街でお気に入り。

そして、中世の街といえば路地がおもしろい。しかも、ヴェネツィア本島の中には車やバイクが乗り入れることができない。そのため、とにかく静か。騒音のない中を散策できるってヴェネツィアぐらいじゃないだろうか。

ということで、ヴェネツィアへ旅する機会があったら、ぜひぶらぶらと散歩をしてみてください。きっとステキな経験になるはず。

路地に迷い込む

さて今回は、現代ヴェネツィアの陸の玄関であるサンタ・ルチア駅から、中世を通してヴェネツィアの表玄関であったサン・マルコ広場を目指し、クネクネと入り込んだ迷路のような路地小道を歩く。

迷路と言っても標識が出ているので、大まかな目的地が決まっていると地図を広げなくてもなんとか辿り着ける。

いたるところに標識が。

これって東京の地下鉄みたいな感じ。地下鉄って迷路のようだが、標識に沿って歩くだけなので、行き先が決まってるのであれば、東京を歩くのは便利でわかりやすいって思う。とは言え、ホテルやレストランといったピンポイントの場所に行くは地図やGoogle Mapがあると便利か。

ともあれ、サン・マルコなど大きなランドマーク的な場所に行くには標識が便利で、これに従って歩くと良い。

運河にかかる橋を渡りながら目的地を目指す

ヴェネツィアは不思議な街で、運河が張り巡らされている。その数は150以上。その運河は170以上の島々にヴェネツィアを分けており、400近くの橋がかかっている。路地を歩いていても、運河を渡る橋をいくつも渡ることになる。

興味深いことは、この運河からの入り口が建物に見えることだ。そう、この街にある建物の表玄関は、運河から入る入り口。今もホテルなどには運河からの入り口を持つところも多く残っている。

なので、建物にはその家の人が使うであろう小型の船やボートなどがあったりする。

運河沿いの家を見ながら歩く。

路地歩きをしていたら、ふと前を歩く夫婦が目に入った。長年連れ添ってきた夫婦なのかもしれない。その絆や二人の歴史などが雰囲気から滲みでていた。それはとてもドラマチックな舞台のようだった。

人生は劇のように。ヴェネツィアはまるで二人の主人公が歩く劇空間かのよう。

仲良く歩く姿が美しくシャッターを切った

途中ヴェネツィアを貫く大運河を渡る。有名なリアルト橋など、この大運河には大きな橋がいくつかかかっている。

大運河にはいくつか大きな橋がかかっている

劇空間のような演出効果をねらった都市空間作り

迷路のような路地を抜けて、やがて世界一美しいとされるサン・マルコ広場へ辿り着く。この広場はナポレオンが絶賛したとおり広場デザインの傑作だ。

ヨーロッパには、景観を大事にする歴史文化があり、都市計画などもその最たるものだ。

例えばパリは、19世紀に万国博覧会で世界中から押し寄せる人に、美しき街を見せようと再整備され今に至る。ウィーンの街も旧市街を囲む壁を取り壊し、リング通りを敷いた。その通りを囲むように美術館はじめ数々の名建築が建てられる。

では、1000年の歴史を持つヴェネツィア共和国は、どんな街や建物を作ったのだろう。

美しき景観をもつサン・マルコ広場。

海からの玄関口であるサン・マルコ広場周辺は、計算された美しさを見せる。海上から見るドゥカーレ宮殿は、海に浮かんだケーキのように見える演出効果があり、サン・マルコ広場の形は、さながら舞台のように設計されている。

広場に立つ人は、劇空間に立ったような錯覚に陥ることだろう。

それにしても、路地裏で見た光景もサン・マルコ広場もまるで劇場のようだ。

ヴェネツィアの旅にオススメのプレイリスト

ヴェネツィアに合うミュージックをセレクトしました。どのアルバムの音楽も雰囲気があってとてもいいです。ちょっとノスタルジックであったり、哀愁のあるギターの音色だったりが、ヴェネツィアでの旅情を引き立てます。

イギリスのミュージシャンであるニック・パーマーによる音楽プロジェクトであるダイレクターサウンド。ギターやピアノはもちろん、アコーディオン、バンジョー、ウクレレ、ツィター、オートハープ、ブズーキ、パーカッションなどを演奏するマルチなミュージシャン。彼の奏でる柔らかくも、リラックスした雰囲気は、海外へ想いを馳せる時にピッタリ。

This Side of Summer, Directorsound

カルロス・ジョビンはブラジルの音楽家ですが、彼の音楽はちょっと懐かしい雰囲気もあり、それがとても心地いいです。ゆったりとした空気の流れるヴェネツィアにマッチするはず。

Stone Flower, ANTONIO CARLOS JOBIM

ミロシュのクラシックギターの音色は、とても情熱的でラテンな感じがとてもいい。クラシックギターの音色は、地中海文化にとても合っていると思います。オススメ。

Latino Gold, Milos
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Photo and Writing by Hasegawa, Koichi

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