今回紹介するのは、フランスにあるお城です。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)所縁の地の一つとして、ロワール地方にあるシャンボール城が挙げられます。沢山のお城が点在するロワール地方にあって、一番大きなお城がシャンボール城です。その優雅で物語の舞台になりそうなたたずまいは、とても雰囲気があります。
さて、紹介していきますね。
目次
はじめに:シャンボール城は、ディズニー映画のモデルとしても有名
シャンボール城は、ディズニー映画『美女と野獣』(実写版)で、野獣が住んでいるお城のモデルになっているそう。
モデルにしているので、そっくりそのままというわけではないですが、部分的には「お!なるほど!」という場所があります。内装なんかも参考にしているそうなので、映画を観て浸るのもいいですね。

さあ、この城とレオナルドとはどのような関係があるのでしょうか。
レオナルドは、この城に住んでいたわけでもないし、作品が展示されているわけでもないですが、彼は近くのアンボワーズには住んでいました。
実はシャンボール城にはこんな話があります。レオナルドをフランスへ迎えいれたフランソワ1世が、シャンボール城の設計にレオナルドのアイディアを取り入れたという。
どのアイディアか。それが、『二重らせん階段』。
オススメの一冊
ペンブックス1 ダ・ヴィンチ全作品・全解剖。 (Pen BOOKS):レオナルドの作品をビジュアルで解説しています。レオナルドの入門にオススメです。
1. シャンボール城のスケールと美しさ
シャンボール城は、その美しさと規模で訪れる人を圧倒します。ユネスコ世界遺産にも登録されているので、その美しさはユネスコも認めるところ。
もともとシャンボール城は、狩猟用の離宮として作られました。
離宮という割には、426部屋、282の暖炉、77の階段というスケール。


128メートルにも及ぶファサード(建物の正面部分)は、その精巧な屋根が有名だ。また、800本からなる柱といい、全ての規模が物凄い。



2. レオナルドとシャンボール城:彼は城の設計に関わっていたのか
フランソワ1世の客人として庇護されていたレオナルドですが、前述したように、彼もシャンボール城のデザインに関わっていたとされます。そう、レオナルドは建造計画に関わっていたかもしれないんです。
城の建築期間は1519年から1547年。
設計者は別の人物ですが、建築案の段階では、レオナルドはまだ存命だったし、彼亡き後も、フランソワ1世は、レオナルドを偲んで彼のアイデアを取り入れたと言われています。それほどフランソワとレオナルドは仲が良かったんですね。伝説だと、フランソワの腕の中でレオナルドは息を引き取ったとか。うん、フランソワは信頼するレオナルドをお城の設計に引っ張ってきた可能性ありますよね。
僕はレオナルドがデザインをしたとする二重らせん階段が見たくて、ある夏にシャンボール城を訪れてみました。凄いですよ、ぜひフランスに行く機会があれば行ってみてください。

この二重階段を使うと、登る人と降りる人が出会うことなく使用出来るという。何ともレオナルドらしいアイデアが現れています。

彼が確実に設計したという歴史的な証拠はないはずですが、僕がこの階段を見て、登ってみて思ったのは、レオナルドの存在感。
少なくとも、彼の都市設計や建築論的な思想は、間違いなくこの二重らせん階段に反映されていると感じました。
オススメの一冊
超訳 ダ・ヴィンチ・ノート 神速で成長する言葉:最近読んで面白かった本です。ダヴィンチに色々学びましょう!
3. シャンボール城の敷地はパリに匹敵
敷地面積52.5平方kmにも及ぶ敷地は、パリ市内の大きさに匹敵するそう。名城シャンボールのスケールは、万能の天才レオナルドのスケール感をも表しているかのようですね。

もし時間があり、個人でシャンボール城に行く事があれば、早朝や夕暮れ、また秋冬の季節も風情がありますね。霧もやと樹々の中に現れる名城シャンボールは、とても美しいに違いないです。

4. シャンボールへの行き方
パリからバスツアー
シャンボール城があるロワール地方はパリ南方に広がっています。個人で回るのが時間的に制約もなくベストですが、時間もなく、手取り早く行きたい人には、パリからのバスツアーに乗る手もあります。ご検討ください。
マイバス:色々とツアーがあります。
パリから電車で
パリから個人でレンタカーで行くのもありですが、電車で行きたい方もいらっしゃると思います。
その場合、ブルワを目指すことになります。パリのモンパルナス駅からツール駅経由、あるいはオステルリッツ駅からオルレアン駅経由でブルワ駅へ行きます。そこからはタクシー(30−40分弱)あるはバスでシャンボールを目指します。
近くのホテルに宿泊したい場合は、このルートがいいですね。
個人ツアー
パリから個人のツアーやガイドを雇うのもいいですね。せっかくのシャンボール。がっちり楽しみたい方にはオススメ。
5. オススメホテル
ルレ ドゥ シャンボール スモール ラグジュアリー ホテルズ オブ ザ ワールド(Relais de Chambord – Small Luxury Hotels of the World)
圧倒的にここがオススメです。朝と夜のシャンボール城をゆっくりとしっとりと眺めることができます。

Photo and Writing by Hasegawa, Koichi and Shino
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