旅の光景:ジャイアンツ・コーズウェイを歩く ダブリンから北アイルランド、神話の海岸へ

風景と音楽、そして古城

ジャイアンツ・コーズウェイは、ロックファンにとってもどこか特別な場所です。
Led Zeppelinのアルバム『Houses of the Holy』のジャケットで、この奇景が使われていることでも知られています。

あの幻想的で少し不穏なイメージは、たしかにこの場所の空気とよく重なります。
神話の気配が残る海岸に、70年代ロックの想像力が重なっている。
そう考えると、ここは自然の名所であるだけでなく、音楽や物語の記憶まで引き寄せる土地なのだと思います。

周辺にあった古城、ダンルース城。

周辺にあるダンルース城も印象的でした。
荒々しい海岸線の上に立つ朽ちた古城は、この土地の歴史と神話の双方を象徴しているように見えます。
晴れた日には明るく美しく、曇天の日にはいっそう物語めいた雰囲気を帯びる。
北アイルランドの風景は、天候までも味方につけて、その表情を変えていきます。

コーズウェイ海岸の壮大な景色、そしてアイルランドの人々の温かさ。
この旅で感じたことを、写真と文章だけでどこまで伝えられるかはわかりません。
けれど、そこにはたしかに、写真以上の感動がありました。

ダブリンから北へ向かい、海を見て、石の上を歩き、神話を思い出す。
この旅は、ただ絶景を見に行く旅ではなく、土地に積み重なった物語に触れる旅でもありました。

いつかまた、あの海岸の風と、石の冷たさを思い出しながら、アイルランドのどこかを歩いてみたいと思います。

Photo and Writing by Hasegawa, Koichi

筆者について

長谷川浩一|美術史家・講師・執筆

旅先で出会った街角の光、夜の気配、建築や風景に残る時間の層を、
写真と言葉で記録しています。
東京では西洋美術史講座 Edogawa Art Salon, Tokyo を開き、
noteでも美術や旅にまつわる文章を書いています。

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