はじめに
船でヴェネツィア本島に入っていくと、街が海の上に現れてきます。まさに海に浮かぶ街。昔の人が干潟の上に苦労して作った街がヴェネツィアです。
本島の中央には大運河が通ります。太陽も少し傾きかけてくる午後、運河沿いから行き交う船を眺めると、夕陽が水面に映り美しいです。
そんな美しき街ヴェネツィアは、映画の舞台として最高に映えます。日本からは、なかなか気軽には行けない所なので、映画で旅した気分に浸ってみましょう。

007『カジノ・ロワイヤル』:ダニエル・クレイグ版ボンドの第1作目
ダニエル・クレイグが初めてボンド役をやった『カジノ・ロワイヤル』(2006)。後半の舞台はヴェネツィアです。
大運河クルーズをしたり、各式高いホテルでの滞在やサン・マルコ広場。そしてクライマックス。
ダニエルのボンドはどれも最高ですが、特に1作目は最高です。アクションはもちろんですが、ストーリーがとにかく面白い。今また改めて観てみたい傑作です。

シリーズを通して重要な人物になるヴェスパー・リンドがヴェネツィアではキーパーソンです。ヴェスパー演じるエヴァ・グリーンとダニエルの演技が光ります。

(参考)オススメ・ホテル
撮影時にダニエル・クレイグが滞在したホテル:チプリアーニ ベルモンド ホテル ベニス

インディ・ジョーンズとヴェネツィア
ハリソン・フォードの『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』(1989)。映画ではアメリカからヨーロッパへ舞台を移して、いよいよ冒険が始まります。その最初の舞台がヴェネツィアです。観ているこっちも旅行気分になれますね。
(参考)インディ・ジョーンズのロケ地紹介
この映画の舞台といえば、サンバルナバ教会です。図書館での探し物をしていて、炎の追ってから逃れてマンホールの中から出てくるシーンがあります。あの場所がサンバルナバ教会の周辺。
いつか行く時のために地図を載せたので、Google Mapの行きたい先にチェックしておいてください。これ便利な機能ですよ。旅行好きにはオススメの機能。行きたいレストランなんかも保存できるので、活用してみてください。
『ツーリスト』:ヴェネツィアの観光映画とも言える作品
ヴェネツィアが舞台の映画としてジョニー・デップの『ツーリスト』(2010)も忘れられないですね。観ているこちらもツーリスト気分で楽しめます。

アンジェリーナ・ジョリーとデップは、電車でヴェネツィアを目指します。イタリア本土とヴェネツィアは鉄道も通っているので、映画のように鉄道を使ってヴェネツィアへ入ることも可能です。サンタルチア駅を出たら目の前は運河が広がります。映画ではここからアンジーとデップが船に乗りますよね。

内容はミステリーっぽいですが、とにかく観光映画としても楽しめる一作。
(参考)舞台になったホテルを紹介
映画に出てくるのが名門ホテル・ダニエリ。いつか泊まってみたいヴェネツィアを代表する高級ホテルです。


『旅情』(1955)
ヴェネツィアが舞台の映画だと『旅情』(1955)もわすれられません。キャサリン・ヘップバーン主演の恋愛映画の傑作です。
映画の内容もいいですが、映画音楽も映画に流れる雰囲気も古き良き時代を醸し出しています。この映画も、とにかく観光映画と言っていいほど、ヴェネツィアが登場します。
主人公のアメリカ人女性ジェーン・ハドソンは念願のヨーロッパ旅行に出かけます。その最後の目的地でもあり、この映画の舞台でもある街がヴェネツィア。

ジェーンはサンマルコ広場でイタリア人男性レナードと出会います。今となると絵に描いたような恋愛映画ですが、とにかくヴェネツィア気分に浸れることは間違いないです。
ヴェネツィアの中心サンマルコ広場

『旅情』でも登場するサンマルコ広場。中世の時代1000年に渡り繁栄したヴェネツィア共和国の玄関口でもあり、政治の中心でもあり、信仰の対象でもあったエリアがサンマルコです。

中世の時代ヴェネツィアに入る唯一の道は、海からのアプローでした。現在は本土から繋がっているため電車でも入ることが出来ますが、これはナポレオンに降伏して共和国が滅亡してから橋として整備されたためです。それ以前は、船でサンマルコへ入るのが通常ルートでした。
船でサンマルコを目指すと目に入ってくるのが、ドゥカーレ宮殿。ここは、共和国の政治の中心でした。
サンマルコ寺院と『インフェルノ』(2016)
そして、信仰の中心だったサンマルコ寺院。煌めく財宝がいっぱいの異国情緒溢れた聖堂です。
このサンマルコ聖堂が舞台になったのが、トム・ハンクス主演のサスペンス『インフェルノ』。


サンマルコ広場は、さながら舞台装置のようにデザインされています。世界で最も美しいと形容される広場。映画の中ではこうしたヴェネツィアのランドマークも楽しみたいですね。
Photo and Writing by Hasegawa, Koichi and Shino
ヴェネツィアの歴史をわかりやすく追える塩野さんのシリーズはオススメです。
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