音楽と巡る写真紀行、パリ1区編。
後半、パリに合う音楽をセレクトし紹介します。
今回散歩したエリア(パリ1区)
パリ中心部の路地裏
パリ1区は、中心街であるし、ルーブル美術館をはじめ有名な店や飲食店が軒を連ねる。
冬の夜に妻とこの界隈を歩いていると、1区のサンロック教会近くの小道があった。雨上がりの夜、その石畳はしっとりと濡れ、月明かりに反射してキラキラと輝いている。
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僕はパリの夜の色が好きだ。今も世界に先端の文化を発信し続ける街だが、小路にはどこか中世の佇まいが残り、歴史の風情が漂う。そんな静かな小道を夜に歩くことは、まるでタイムスリップしたかのような、特別な趣きがある。
パリと石畳
パリの景観に石畳がよく合う。石畳の歴史は古く15世紀頃からと言われる。
それまでの土の道は雨が降ると泥まみれになったり、景観にも衛生的にも問題があったと思う。石畳になると水はけが良くなり、馬車や車の走行にも都合も良かった。
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ヨーロッパの都市においては、アスファルトが登場するまで、石で作った道が主流であった。石畳みの歴史を見ると、古代ローマ近郊に敷かれたアッピア街道が有名である。
パリの石畳は、いわゆるサイコロ状の石を敷き詰めるもの。小さな道からシャンゼリゼのような大きな道まで、このサイコロ状の石からなる石畳をよく見かける。
石畳の道は近代において主流になるが、19世紀中頃にアスファルトが登場してからは、メインストリートはやがてアスファルトに変わる。
しかし、石畳が醸し出す歴史的雰囲気は、戦後に徐々に再評価となり、石畳の道を残そうという気運が高まってきたそうだ。中には一度アスファルトに変わった道を石畳に作り直す道もあったとか。
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パリの小道と石畳。その魅力に満ちた道を、歴史の息吹を感じながら、夜の闇に包まれて散策してみたい。パリの街角には、時が止まったかのようなロマンが漂い、足元の石畳が一歩ごとに物語を語りかけてくる。そんな夜の散歩は、まるで夢の中を歩いているかのような特別な体験が待っている。
パリの旅にオススメのプレイリスト
夜のパリに合うミュージックをセレクトしました。
パリのジャズシーンで欠かすことが出来ない伝説のジャズギタリストであるジャンゴ。彼のジャズはまさにパリの雰囲気です。DJANGOLOGY by Django Reinhardt
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続いて現代的なメロウなHipHopを。Modal Soul by Nujabes
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そして、パリの夜といえばマイルスのこの一枚。とにかくカッコよくオシャレ。まさにパリの夜にピタリの一枚。Ascenseur Pour L’Echafaud (Lift To The Scaffold): Original Soundtrack by Miles Davis
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Photo and Writing by Hasegawa, Koichi
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