北京、シーチャーハイを紹介する。
ブラブラと歩いた雰囲気を感じ取ってもらえれば。
北京(中国)

ある年の夏、北京に住む友人K氏を訪ねて、上海から空路北京を訪れた。
経済成長著しい現代中国の首都だが、僕にとって、悠久の歴史の薫りを残す風情ある街並みを期待しての初北京。
やがて、飛行機は高度を下げ、機上から北京の街が見え始める。歴史ある中国の街に僕の胸は高まった。
しかし、街を歩くと、近代的なビル群、交通量の多さと騒音に段々と辟易してくる。
もちろん紫禁城など観光地は、歴史的で美しいが、街全体が恐ろしくうるさく、近代的。
そして、良く言うとパワフルだ。
京都のような「古都らしい歴史的風情」を求めて訪ねたが、そうした僕の期待は砕け散った。

現代的なバーやレストラン、そして古くからの北京の街並み:シーチャーハイ
北京滞在2日目の夜、友人K氏は北京ダックを僕にご馳走しようと什刹海 (シーチャーハイ) という地域に連れて行ってくれた。
地下鉄を使うと、楽に行けるが、中国に慣れている人にはタクシーも安いのでいいかもしれない。
この地域は、3つの湖があり、お寺が点在してたり、レストランやバーも多く、欧米人に人気のエリアらしい。

高級な中華レストランや今風のバーが点在するため、人気なのもわかるが、ちょっと歩くと昔ながらの北京の民家なんかもある。北京の中心に面白い場所があるもんだなと思った。
場所
「あー!ここも観光地化されてビールの値段が前より高い!」
友人K氏がボヤく。北京出身の彼も、街の変化に閉口しているようだ。
確かに、料理も高い割に味も普通。僕の北京の印象も下がりっぱなしだ。
食事を終え外に出たら湖の上に月が昇っていた。
「お!古都の湖の上に月が浮かんでる。」
詩情漂う美しい景色にしばし旅情に浸る。
「あぁ、都に月、いいじゃないか」うん、北京も悪くない。
そう感じた後、我々はクラクションが鳴りまくる通りにタクシーを探しに出た。
束の間に風情を感じる。これが現代北京の楽しみ方かもしれない。
いわゆる風光明媚な場所もちょこっと紹介
シーチャーハイもなかなか面白い場所だが、中国といったら古来からある風光明媚な場所も知っておきたい。
北京には紫禁城をはじめ見所が多いが、なかなか綺麗だったのは、頤和園 (イーフーユアン)。

ここは古くは12世紀には貯水池として存在していたそうだ。今の規模になったのは18世紀の乾隆帝の時代。その後19世紀末には、西太后が隠居後の場所として巨額を投じて整備した。1911年に清朝が崩壊してからは、一般に公開されるようになって今に至る。
僕個人としては、北京よりも杭州のほうが、イメージしていたいい中国を感じることができたので、オススメだ。まあ、北京にあるこうした場所は、規模が凄いので、当時の権力の力を感じる事もできるため、それはそれで興味深い。
(参考)中国関係で気になる本の紹介します。
「中国現代アート」
中国が、現代アートシーンにおいて重要になったのはもう随分前になります。でも、有名な何人かの中国人アーティスト以外は、僕も知識がなかったり、触れたりすることもなかったので、中国アートがどんな感じなのかは、よくわかりませんでした。
そこでこの一冊。図書館で借りて読んだんですが、ざっと現代中国アートシーンを追うことができるので、現代アートに興味がある方は是非。
「古代中国の24時間」
ちょっと専門的な部分もありますが、なかなか面白かったので、紹介します。昔の中国は、始皇帝に始まり、三国志時代など、歴史的に面白いですよね。古代の中国人がどんな生活をしていたかを書いた一冊。なかなかでした。
Photo and Writing by Hasegawa, Koichi
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