モネが愛したフランスの風景を巡る旅:ヴェトゥイユとジヴェルニーの魅力に触れて

モネの自宅にある睡蓮の池(写真上)日本風の太鼓橋がかかっている。

ジヴェルニーでのモネ

モネは1883年から1926年に亡くなるまでの約43年間、ジヴェルニーに住みました。彼はこの地で自らの理想の庭を整え、特に「睡蓮」シリーズをはじめとする多くの作品を創作しました。

モネの代表作として知られる「睡蓮」シリーズは、単なる自然の風景を描いたものではありません。彼が晩年を過ごしたジヴェルニーの庭に、自らの手で作り上げた「理想の風景」を描いたものです。

モネは庭師と共に庭の設計を細部にまでこだわり、池を掘り、そこに様々な品種の睡蓮を植えました。この庭は、彼の創作活動における重要な一部であり、アトリエと同様の役割を果たしていたと言っても過言ではないでしょう。

Shino
Shino
ジヴェルニーに行くと、モネの世界が広がっています。あの睡蓮を見にぜひ行きたい!

「睡蓮」シリーズに見られる水面に映る光と影、そして睡蓮の花々は、モネが追求した「水と光の共演」の象徴です。彼は水の変化する表情に魅了され、その一瞬一瞬を捉えるために、異なる時間帯や季節に応じて無数のバリエーションを描き続けました。

ジヴェルニーを訪れると、まさにその絵画の中に足を踏み入れたような感覚を覚えます。

静かに流れる水、柔らかに揺れる睡蓮、そしてそれらに反射する光—それらはすべて、モネが追い求めた「理想郷」として、現代の私たちにも変わらず感動を与えてくれるのです。

モネが「睡蓮」を描き続けた背景には、彼自身の人生観や美意識が深く反映されています。単に自然を写実的に描くだけでなく、彼が作り上げた人工的な庭の中で、自然が織りなす調和を自らの理想として具現化したのです。ジヴェルニーを訪れ、その庭園を目の当たりにすると、彼が作品に込めた美と自然への探求がいかに深かったかが実感できます。

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モネの自宅にある睡蓮の池(写真上)日本風の太鼓橋がかかっている。



モネと日本

19世紀のフランスでは「ジャポニスム」と呼ばれる日本文化ブームが広がり、モネもその影響を受けた芸術家の一人でした。

彼は特に浮世絵に魅了され、数多くのコレクションを自宅に収集します。モネの家を訪れると、その浮世絵コレクションが家の中に展示されているため、彼が日本文化に親しんでいたのを見ることができます。彼の芸術における異文化への深い関心を示す興味深い要素ですよね。

「睡蓮」シリーズには、日本の影響が色濃く反映されています。特に、日本風の太鼓橋が描かれた作品は、日本人の目を引く特徴的なモチーフです。モネはジヴェルニーの庭に、自らの理想を追求しながら日本風の太鼓橋を設置し、その橋を繰り返し描きました。彼の作品における橋は、単なる風景の一部以上に、日本文化への憧れと尊敬が込められたシンボルとも言えるでしょう。

Shino
Shino
モネは日本に興味があったんですね。

ジヴェルニーのモネの家と庭を訪れると、彼の日本趣味が随所に見られ、私たち日本人にとっては一層親しみを感じることができます。

モネが自らの作品に取り入れた日本の美学と、その影響を受けた庭のデザインは、フランスの田園風景と絶妙に融合し、独特の魅力を生み出しています。モネが遠い異国の文化に深く影響を受けながら、彼自身の創造的なビジョンを育んでいった過程は、日本文化の国際的な広がりを感じさせてくれます。

※ 原田マハさんの小説ジヴェルニーの食卓 。印象派の画家を取り囲む女性が沢山出てきます。フランスらしいというか、なんかオシャレな感じの本です。気分に浸れる事間違いなしです。

モネの自宅(写真上)中も見学ができる。



モネの家と庭は、花が咲く暖かい時期に一般公開されます。よって、11月から3月末までは非公開となっているため、行く前に事前チェックするのが望ましいです。庭園に咲き乱れる花々は、しっかりと管理されていて、とても綺麗に咲き誇っています。

※事前に開園しているかチェックした方がいいです。

Shino
Shino
テレビのドキュメンタリーで観たことがありますけど、ここは凄く丁寧にお花が管理されている所みたいですね。お花が好きな人も楽しめます!
自宅前の庭園には沢山の花が咲く

庭園に咲いている花々も、モネの植えた花や趣向も、しっかり考慮され今に伝えられているそうです。
池に浮かぶ睡蓮と庭に咲く花々を見るとき、まさに「彼の絵画世界に入り込んだかのような体験」をすることができます。

モネのファンならずとも是非とも訪れたい場所ですね。

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Photo and Writing by Hasegawa, Koichi and Shino



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