アムステルダム・スキポール空港写真紀行|オランダの旅が始まるエアポート

KLMに乗ってアムステルダムへ

オランダらしさに出会う空港

スキポール空港には、オランダらしさを感じる場所がある。

たとえば、ミッフィーの姿を見かけると、ああオランダに来たのだなと思う。

ディック・ブルーナのミッフィーは、日本でもとても親しまれているが、オランダの空港で見ると、また少し違って見える。

かわいらしいだけでなく、すっきりとした線と色のデザインに、オランダらしい明快さがある。

また、オランダは美術館の国でもある。

アムステルダム国立美術館、ファン・ゴッホ美術館、マウリッツハイス美術館。レンブラント、フェルメール、ゴッホ。美術好きにとって、オランダは特別な場所である。

空港のショップで美術館グッズを見ているだけでも、これから始まる美術館めぐりの旅を思い浮かべることができる。

空港は、街へ出る前の場所でありながら、その国の文化を少しだけ先取りできる場所でもある。

スキポール空港の搭乗口付近にあるミッフィー
搭乗口があるピアにて。ミッフィーがオランダらしい。Photo by HASEGAWA, Koichi

KLMオランダ航空でアムステルダムへ

スキポール空港といえば、やはりKLMオランダ航空の青い機体を思い出す。

アムステルダムを拠点とする航空会社であり、オランダやヨーロッパ各地へ向かうときに利用する機会も多い。

KLMの機体の青は、とても印象に残る。

空港であの青い飛行機を見ると、いかにもオランダへ向かう、あるいはオランダから旅立つという気分になる。

航空会社の色やロゴには、旅の記憶が結びつく。

KLMの青を見ると、スキポール空港の搭乗口や、アムステルダムへ向かう機内の時間を思い出す。

KLMオランダ航空の機体
KLMオランダ航空でアムステルダムへ。Photo by HASEGAWA, Koichi

機内食の小さな記憶

旅の記憶には、意外と機内食も残っている。

KLMに乗ったとき、ミートを選んだことがある。

北ヨーロッパではミートボールがよく食べられるが、オランダでも親しまれているのだろう。機内でミートを選んだとき、客室乗務員の方に「とてもオランダらしいですよ」というようなことを言われた。

その一言が、妙に楽しかった。

飛行機の中の食事は、豪華なレストランの料理とは違う。

けれど、旅の途中で食べるからこそ記憶に残る。小さなトレーに並んだ食事、窓の外の雲、機内の照明、飲み物のカート。

そうしたものが合わさって、機内食もまた旅の一場面になる。

KLMの機内で食べたミートは、スキポール空港の記憶と一緒に、今も少し残っている。

KLMエコノミークラスの機内食
KLMエコノミークラスの機内食。Photo by HASEGAWA, Koichi

スキポール空港の記憶

アムステルダム・スキポール空港は、派手な印象の空港ではないかもしれない。

けれど、使いやすく、明るく、旅人にとって心地よい空港である。

単一ターミナルのわかりやすさ。

出発前に歩きたくなるショップやラウンジ。

オランダらしいミッフィーや美術館グッズ。

KLMの青い機体。

機内食の小さな会話。

そうしたものが重なって、スキポール空港は僕にとって、好きな空港のひとつになっている。

空港は、旅先そのものではない。

けれど、旅の始まりと終わり、そして乗り継ぎの時間を包み込む大切な場所である。

スキポール空港を通るたびに、またどこかへ行ける気がする。

その感覚こそ、空港が持っているいちばん大きな魅力なのかもしれない。

筆者について

長谷川浩一|美術史家・講師・執筆

旅先で出会った街角の光、夜の気配、建築や風景に残る時間の層を、
写真と言葉で記録しています。
東京では西洋美術史講座 Edogawa Art Salon, Tokyo を開き、
noteでも美術や旅にまつわる文章を書いています。

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