はじめに
**魅惑のヴェネツィア: 水の都の魔法に魅せられて**
船でヴェネツィア本島に入ると、そこに広がるのはまさに海に浮かぶ街の幻想郷。古代の知恵と努力が結集して生み出された、ヴェネツィアの風景はまさに圧巻です。
本島の中央を貫く大運河は、街の中心軸として歴史を刻んできました。午後になると太陽が傾き、運河沿いを行き交う船が水面に描く美しい影が、心を魅了します。
ヴェネツィアの美しさは、まるで映画の舞台そのもの。日本からはなかなか足を運ぶことのできない場所でありながら、映画を通じてその魅力に触れ、心を旅に導かれることでしょう。
ヴェネツィア、水の都の魔法に魅せられて、映画の世界へと誘われる旅をお楽しみください。
007『カジノ・ロワイヤル』:ダニエル・クレイグ版ボンドの第1作目
『カジノ・ロワイヤル』は007シリーズの中でも特筆すべき名作の一つですね。ヴェネツィアが舞台となる後半は、その魅力が存分に描かれています。
大運河を船でクルーズするシーンや、高級ホテルでの滞在、そしてサン・マルコ広場など、ヴェネツィアの美しい風景が作品の中で息づいています。そして、クライマックスでの迫力満点のアクションシーンは、観る者の心を引き込むこと間違いありません。
ダニエル・クレイグが演じるボンドは、この作品で初めての登場ですが、その魅力は際立っています。彼のボンドは、スリリングなアクションシーンに加えて、複雑で魅力的なキャラクターとしても存在感を放っています。
『カジノ・ロワイヤル』は、単なるアクション映画ではなく、洗練されたストーリーテリングとキャラクターの魅力が絶妙に調和した傑作です。改めて観ることで、その素晴らしさが再確認されることでしょう。
シリーズを通して重要な人物になるヴェスパー・リンドがヴェネツィアではキーパーソンです。ヴェスパー演じるエヴァ・グリーンとダニエルの演技が光ります。
(参考)オススメ・ホテル
撮影時にダニエル・クレイグが滞在したホテル:チプリアーニ ベルモンド ホテル ベニス
インディ・ジョーンズとヴェネツィア
ハリソン・フォードの『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』(1989)。
『最後の聖戦』は、ハリソン・フォードが演じるインディ・ジョーンズの冒険を描いたシリーズの一編であり、その舞台としてヴェネツィアが登場します。
アメリカからヨーロッパへ舞台を移したこの作品では、ヴェネツィアが冒険の始まりを告げる場所として描かれています。観客はインディ・ジョーンズとともに、ヴェネツィアの美しい水路を船で巡り、その歴史的な建造物や風光明媚な景色を楽しむことができます。
映画を観ていると、まるで自分自身がインディ・ジョーンズと共にヴェネツィアを探検しているかのような気分になりますね。ヴェネツィアのロマンチックな雰囲気や冒険の興奮を味わいながら、映画館の中で旅行気分を満喫することができます。
確かにそうですね!『インディ・ジョーンズ』を観ることで、観客はまるでヴェネツィアを観光するツーリストのような気分に浸ることができます。映画の中でインディ・ジョーンズがヴェネツィアを冒険する姿を追うことで、観客も自然とその美しい街並みや風景に惹かれ、ツーリストとしての興奮や喜びを共有することができるでしょう。
また、映画が描くヴェネツィアの雰囲気や文化に触れることで、実際に訪れる際の期待や興味も高まるかもしれません。映画はまさに魔法のように、観客を異国の地へと誘い、旅行気分を味わわせてくれますね。
(参考)インディ・ジョーンズのロケ地紹介
この映画の舞台といえば、サンバルナバ教会です。図書館での探し物をしていて、炎の追ってから逃れてマンホールの中から出てくるシーンがあります。あの場所がサンバルナバ教会の周辺。
いつか行く時のために地図を載せたので、Google Mapの行きたい先にチェックしておいてください。これ便利な機能ですよ。旅行好きにはオススメの機能。行きたいレストランなんかも保存できるので、活用してみてください。
『ツーリスト』:ヴェネツィアの観光映画とも言える作品
ヴェネツィアが舞台の映画としてジョニー・デップの『ツーリスト』(2010)も忘れられないですね。観ているこちらもツーリスト気分で楽しめます。
アンジェリーナ・ジョリーとデップは、電車でヴェネツィアを目指します。イタリア本土とヴェネツィアは鉄道も通っているので、映画のように鉄道を使ってヴェネツィアへ入ることも可能です。サンタルチア駅を出たら目の前は運河が広がります。映画ではここからアンジーとデップが船に乗りますよね。
内容はミステリーっぽいですが、とにかく観光映画としても楽しめる一作。
(参考)舞台になったホテルを紹介
映画に出てくるのが名門ホテル・ダニエリ。いつか泊まってみたいヴェネツィアを代表する高級ホテルです。
『旅情』(1955)
ヴェネツィアが舞台の映画だと『旅情』(1955)もわすれられません。キャサリン・ヘップバーン主演の恋愛映画の傑作です。
映画の内容もいいですが、映画音楽も映画に流れる雰囲気も古き良き時代を醸し出しています。この映画も、とにかく観光映画と言っていいほど、ヴェネツィアが登場します。
主人公のアメリカ人女性ジェーン・ハドソンは念願のヨーロッパ旅行に出かけます。その最後の目的地でもあり、この映画の舞台でもある街がヴェネツィア。
ジェーンはサンマルコ広場でイタリア人男性レナードと出会います。今となると絵に描いたような恋愛映画ですが、とにかくヴェネツィア気分に浸れることは間違いないです。
ヴェネツィアの中心サンマルコ広場
『旅情』でも登場するサンマルコ広場。中世の時代1000年に渡り繁栄したヴェネツィア共和国の玄関口でもあり、政治の中心でもあり、信仰の対象でもあったエリアがサンマルコです。
中世の時代ヴェネツィアに入る唯一の道は、海からのアプローでした。現在は本土から繋がっているため電車でも入ることが出来ますが、これはナポレオンに降伏して共和国が滅亡してから橋として整備されたためです。それ以前は、船でサンマルコへ入るのが通常ルートでした。
船でサンマルコを目指すと目に入ってくるのが、ドゥカーレ宮殿。ここは、共和国の政治の中心でした。
サンマルコ寺院と『インフェルノ』(2016)
そして、信仰の中心だったサンマルコ寺院。煌めく財宝がいっぱいの異国情緒溢れた聖堂です。
このサンマルコ聖堂が舞台になったのが、トム・ハンクス主演のサスペンス『インフェルノ』。
サンマルコ広場は、さながら舞台装置のようにデザインされています。世界で最も美しいと形容される広場。その独特のデザインと歴史的な雰囲気は、多くの人々を魅了し、世界で最も美しい広場の一つと称されています。
映画の中で登場するサンマルコ広場は、その壮大な雰囲気や華麗な建築物が観客を圧倒し、映画体験に一層の深みを与えます。実際に広場を訪れることで、その美しさや雰囲気を存分に味わうことができるでしょう。歴史的建造物や美術品、そして営業しているカフェやレストランなど、サンマルコ広場は魅力的な要素が数多く詰まっています。
映画の中で描かれるサンマルコ広場の姿を通じて、観客はまるで実際にそこにいるかのような体験を楽しむことができます。その美しさと神秘性に触れることで、映画の世界により一層引き込まれることでしょう。
ヴェニスに死す(1971)
映画史の中でも名作と言われる「ヴェニスに死す」。トーマス・マンの小説を映画化した作品で有名です。老いた作曲家がヴェネツィアを訪れ、美少年との出会いを経て、人生の終焉を迎える。なんとも切ないです。ヴェネツィアの美しさと老い。観終わるとなんとも言えない感情に襲われます。
そして、この映画はマーラーをはじめとする音楽が魅力ですね。
リトル・ロマンス(1979)
ダイアンレインのデビュー作として有名な「リトル・ロマンス」です。ヴェネツィアを舞台に初恋を描いた作品で、舞台になるヴェネツィアの街が美しい。
フランスが最初の舞台。そこで知り合う若い二人は、ヴェネツィアにある嘆きの橋でのサンセットキスの伝説を体験したいと旅に出ます。
Photo and Writing by Hasegawa, Koichi and Shino
ヴェネツィアの歴史をわかりやすく追える塩野さんのシリーズはオススメです。
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