御前崎灯台を訪ねて|太平洋を見渡す静岡の岬へ

風の強い岬で

御前崎に立つと、風の強さを感じる。
遠州灘の風である。

このあたりの海は、穏やかな南国の海とは少し違う。
明るく広いが、同時に荒々しさもある。
波の音も、風の音も、どこか力強い。

浜松の大凧の文化や、遠州灘で盛んなマリンスポーツのことを思うと、この土地の風は、人々の暮らしや遊びとも深く結びついているのだろう。

風の強い岬に灯台が立つ。
それだけで、ひとつの絵になる。

白い灯台、青い空、遠くまで続く海。
そこに風が吹いている。
旅先で出会う風景としては、とてもシンプルだ。
けれど、シンプルな風景ほど、あとになって記憶に残ることがある。

のんびり海を見に行く旅

御前崎は、何かを詰め込んで巡る場所というより、のんびり海を見に行く場所だと思う。

灯台を見て、海を眺め、少し歩く。
車で海岸沿いを走る。
時間があれば、近くで魚を食べるのもいい。

大きな旅でなくてもいい。
週末に少し遠くまで車を走らせる。
天気がよければ、それだけで十分楽しい。

旅は、遠い海外だけにあるものではない。
身近な海辺にも、日常から少し離れた時間はある。

御前崎の灯台から見た太平洋は、そんなことを思わせてくれる風景だった。

広い海を前にすると、自分の中の小さな悩みや慌ただしさが、少しだけほどけていく。
風に吹かれながら、水平線を眺める。
それだけで、心が静かに広がっていく。

御前崎へ行くなら、よく晴れた日がいい。
青い空と白い灯台、そして太平洋の大きな水平線。
その風景に会いに、またいつか静岡の海岸線を走りたい。

筆者について

長谷川浩一|美術史家・講師・執筆

旅先で出会った街角の光、夜の気配、建築や風景に残る時間の層を、
写真と言葉で記録しています。
東京では西洋美術史講座 Edogawa Art Salon, Tokyo を開き、
noteでも美術や旅にまつる文章を書いています。

シェアよろしくお願いします!

1件のコメント

灯台が大好きです!
御前崎の灯台は太平洋を3方向にのぞみ、とても開放感がありますよね。
全国の灯台めぐりをしてみたいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です