音楽と巡る写真紀行|サウスカロライナ旅行記 アメリカ南部のノスタルジーと夕暮れの風景

移動遊園地。コロンビア、サウス・カロライナ州

アメリカ南部の旅に似合うプレイリスト

旅の風景には、ときどき音楽がよく似合う。
サウスカロライナの記憶をたどりながら、アメリカ南部の空気に合う音楽をいくつか挙げてみたい。

まず思い浮かぶのは、やはりレーナード・スキナードだ。
南部を代表するサウンドとして、彼らの音楽は外せない。
デビュー作 Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd には、サザンロックの核になるような空気がすでにある。
広い道路、乾いた空気、遠くまで続く夕暮れの色。
そんな南部の風景が自然と立ち上がってくる。

Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd / Lynyrd Skynyrd

次に挙げたいのは、オールマン・ブラザーズ・バンドAt Fillmore East
これはサザンロックを語るうえで欠かせない名盤であり、ロックのライブ盤としても特別な一枚だと思う。
南部の空気の濃さ、熱気、そして土の匂いのようなものまでが音に混じっている。

The Allman Brothers at Fillmore East / The Allman Brothers Band

LifehouseStanley Climbfall もまた、広いアメリカを思わせるサウンドを持っている。
いわゆるサザンロックとは少し違うけれど、アメリカの道や空、郊外の景色に自然と重なってくる音楽だ。
移動しながら聴くと、とても気持ちがいい。

Stanley Climbfall / Lifehouse

そして、The Little WilliesFor the Good Times
ノラ・ジョーンズが参加しているこのバンドの音には、南部らしいゆるやかさと温度がある。
少し土の匂いのするアメリカ、肩の力の抜けた午後や夕暮れ、そうした空気によく似合う。
旅の終わりに聴くのにもいい一枚だと思う。

For the Good Times / The Little Willies

音楽を聴きながら旅の風景を思い返すと、その土地の印象は少し深くなる。
サウスカロライナの夕暮れ、公園の光景、議事堂の前の空気、広い空。
そうしたものは、あとから音楽と一緒に記憶の中で結び直されていく。

アメリカ南部は、単純にひとつのイメージでは語れない土地だ。
歴史の重みがあり、風景の美しさがあり、複雑な感情を呼び起こす。
だからこそ、この土地を旅した記憶には、音楽がよく似合うのだと思う。

また別のアメリカの土地でも、音楽と一緒に風景を辿ってみたい。

Photo and Writing by HASEGAWA, Koichi

筆者について

長谷川浩一|美術史家・講師・執筆

旅先で出会った街角の光、夜の気配、建築や風景に残る時間の層を、
写真と言葉で記録しています。
東京では西洋美術史講座 Edogawa Art Salon, Tokyo を開き、
noteでも美術や旅にまつわる文章を書いています。

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