美しきクライネ・シャイデック|ユングフラウへ向かう登山列車の途中で

クライネ・シャイデックにて

クライネ・シャイデックの光景

スイス・アルプスを旅していると、目的地へ向かう途中の風景そのものが、忘れがたい記憶になることがある。

クライネ・シャイデックは、ユングフラウヨッホへ向かう途中にある峠の駅だ。ヨーロッパで最も標高の高い鉄道駅として知られるユングフラウヨッホへ行くには、この場所で登山列車を乗り換える。

クライネ・シャイデック周辺の山岳風景
クライネ・シャイデックの山岳風景。Photo by HASEGAWA, Koichi

ユングフラウへ向かう登山列車は、ゆっくりと山を登っていく。

窓の外には、アルプスの山々が広がる。ふと視線を下げると、サイクリストたちが山道を走っていた。標高の高い空気の中、美しい山々を見ながらペダルを踏む。その時間は、どれほど気持ちのよいものだろう。

列車で山を登る旅もいい。けれど、自転車でこの風景の中を進む旅にも、また別の魅力があるに違いない。

クライネ・シャイデックは、ただ乗り換えるだけの場所ではない。ユングフラウへ向かう途中で、ふと立ち止まりたくなる場所だ。

雪をいただく山々、緑の斜面、遠くを走る登山列車、そして山道を行くサイクリストたち。スイス・アルプスの美しさが、静かに凝縮されたような光景だった。

筆者について

長谷川浩一|美術史家・講師・執筆

旅先で出会った街角の光、夜の気配、建築や風景に残る時間の層を、 写真と言葉で記録しています。 東京では西洋美術史講座 Edogawa Art Salon, Tokyo を開き、 noteでも美術や旅にまつる文章を書いています。

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